10: ◯市長 繰り返しになりますけれども、まず
学都仙台から卒業後、首都圏に若者の流出が多いということ、また、
地元経済界、企業が
人材確保に苦労されていることに加えて、大学の学費の高騰が続く中にあって若者の
皆さんたちが奨学金やローンに頼って大学に進学をして、卒業後もその返済のために厳しい経済状況に置かれている、これらを勘案した上での施策でございます。
11:
◯木村勝好委員 政策というのは一つでいろいろな効果を期待するということももちろんあるんですけれども、しかし、普通はこれこれの目的でこういうことをするというのが普通じゃないかなというふうに私は思うんです。この政策のそのままを読むと若者の
地元定着を支援する
仙台版給付型奨学金の創設となっていて、目的は何ですかというと、若者の
地元定着を支援することが目的というふうに思うんだけれども、そういうふうに理解していいんでしょうか。
12:
◯経済局長 私どもはそのように考えているところでございます。
13:
◯木村勝好委員 実はそうなんです。そうじゃないと、このテーマを経済局でやる理由がなくなるんです。そうですよね。奨学金のほうにウエートがかかっているんならこの場面じゃないんです。本当を言うと。教育費だったかもしれないし、あるいはもっと全体的に言うならば
まちづくり政策局の所管だったのかもしれない。
私は最初に
まちづくり政策局に、これはお宅の所管ですかと言ったら、いや、うちじゃありませんと。これは経済局なんですというお話だったんです。何でと言ったら、若者の
地元定着を支援するということが目的だから経済局、経済費でやるんだというお話だったんで、そういう位置づけなんだろうなというふうに理解をしています。
ところで、これも前の
代表質疑でやりとりしたかもしれませんが、この政策で
地元定着をさせたい。今ほど市長からもお話ありました。
地元定着をさせたい若者というのはどういう若者ですか。
14:
◯経済局長 まずは
地元企業の
人材確保に向けてということでございますので、
大学卒業者を第一になるべく多くの若者が定着していただきたいと考えているところでございます。
15:
◯木村勝好委員 そうすると、高卒とか専門学校の人じゃなくて、大卒あるいは大学院卒、そういう方々の定着を目指す、そこに焦点を当てた政策ということなんですか。
16:
◯経済局長 まず、第一の優先順位は大学の卒業者というふうに考えているところでございますが、その他制度の検討の中で対象についてはまた引き続き検討してまいりたいと考えております。
17:
◯木村勝好委員 市長、今の
経済局長の答弁でよろしいんですか。
18: ◯市長 そのとおりでございます。
19:
◯木村勝好委員 これも
代表質疑の中で申し上げましたけれども、仙台の大学で
地元定着が比較的定着度が高いと思われる、具体的に申し上げますと東北学院大学の文科系、6割は地元に定着しているんではないかというお話があります。
他方、
代表質疑でも申し上げましたけれども、東北大学の理工系、学部や大学院卒、
地元定着というのは5%程度だ。もっとも東北大学の工学部を卒業されて、この議場にいらっしゃる方もお二人ですか、いらっしゃいますけれども、一般的にはなかなか地元に定着しないという、その同じ大学でもどちらのほうにウエートをかけて、どういうふうにしようとしているのかが私はよくわからない。
つまり、もう既に
地元定着がかなり進んでいるところをもっと定着させるのか、それとも、すごく定着率の悪いところを何とかもっと定着してほしいという何かの手段を講じるのか、どっちにウエートがかかるんですか。
20:
◯経済局長 制度の検討の中では特定の大学というものを対象にしているものではございませんけれども、地元大学が進んでいるような大学等の方々も対象になる部分はございますが、やはりそれほど進んでいない大学につきましては制度のあり方の中でどのような仕組みにすればそういう方々の定着が進むかということについてもあわせて検討してまいりたいと考えております。
21:
◯木村勝好委員 さっきも言いましたけれども、政策というのはあれもこれも効果があるなんて政策はある意味ないんです。どこかに焦点を絞っていかなければならないわけです。だから、どこに絞るんですか、どういう若者を戦略的に仙台市としては
地元定着をさせたいんですかと。6割を8割にするのに力点があるのか、5%をせめて1割か2割にしようというところに力点があるのか、どっちなんですか。それによって政策の立て方って違うでしょう。
22:
◯経済局長 確かに
ターゲットというものにつきまして今後検討しなければならない部分だとは思っておりますけれども、まずこの政策を考えた第一の視点がやはり
地元定着の促進とそれによって
地元中小企業の
人材確保ということでございますので、
ターゲット層につきまして
地元企業のニーズ、要望等も聞きながら検討してまいりたいというふうに考えております。
23:
◯木村勝好委員 ちょっと私はそれは一方的な見方かなという気がするんです。つまり、人材が欲しいという企業が一方にある。そして、他方には何があるかというと就職先をどこにしようかなという学生さんがあるわけです。その学生が自分はこういうところに行きたいというふうに思ってもらわなければしようがないわけでしょう。欲しい、欲しいと言ったって学生のほうが行きたくなければ行かないわけだから。どうやったら行くつもりか気にしてとどまってもらえるかという
学生サイドに立った発想って必要じゃないですか。そういうことが全然出てきていないんだけれども。
地元企業だけじゃないでしょう。欲しいほうの話だけじゃない。就職する側の意向も聞かなければならないじゃないですか。その辺はどういう認識ですか。
24:
◯経済局長 若者の
地元定着を進めるためには若者にとって魅力のある企業というものを地域にふやしていくことも必要だというふうに考えているところでございまして、これまでも
地域経済を牽引する企業の育成ですとか域外からのIT企業などを初めといたしました誘致のほうも取り組んできたところでございまして、このような施策と今回検討中のこの
地元定着策も含めて考えまして、相乗効果を上げるような取り組みを進めてまいりたいというふうに思っているところでございます。
25:
◯木村勝好委員 どういう手法で今局長が言ったようなことを進めるんでしょうか。つまり、学生さんの意向を何らかの形でちゃんと把握するということが一番大事だと思うんだけれども、どうも企業の意向、企業の意向と言うんだけれども、欲しいほうだけじゃなくて就職先を選ぶほうの側の意向というのがすごく大事なんじゃないですか。どうですか。
26:
◯経済局長 ただいまの視点につきましては、例えば本市で現在取り組んでおりますWISEという事業がございまして、こちらのほうは大学生の方々に取材記者という形になっていただきまして、地元の企業のほうを回っていただいて、その企業のすぐれているところですとか社長の魅力ですとか、さまざまな
事業内容等について記事を書いて、それをウエブ等にアップする形でその企業のPRのほうに努めていただいているものがございます。
また、昨年から始めております
四方よし企業大賞というものもございまして、こちらのほうでは地元の企業を取り組み内容等を評価いたしまして、特に働き手の部分についても非常によい取り組みを行っている企業等も含めて選考の上、表彰することを行っておりまして、このような施策を通じまして
地元企業の魅力発信ということを行いながら、その中で学生側の視点ですとか、どういうところに着目して就職先を決めていくのかという部分についてもあわせて企業側にその視点を伝えてPRできるように努めているところでございます。
27:
◯木村勝好委員 市長にお尋ねします。そのための政策としては何としても給付型の奨学金でなければならないんでしょうか。
ちなみに、今本市は貸与型もなければ利子補給もない、何もしていないんです。何もしていないんです。だから、一足飛びに給付型の奨学金に行かないとこの政策は実現できないのか、それとも、例えば利子補給をするという選択肢もあるのか。奨学金以外にもいろいろな手だてを講じて、それの組み合わせの中で
地元定着を促進していくのか。つまり、政策の多様性ということもあり得ますか。
28: ◯市長
給付型奨学金というふうに私自身公約の中でこの文言、この名前でお示しをしたところでございますけれども、
給付型奨学金のほかにも今
木村勝好委員からも御指摘があったような奨学金の返還に対して支援をするといったような手法もあるだろうというふうに思います。さまざまな選択肢を含めまして、より効果の高い手法というものを模索するということも一考だろうというふうに思っております。
29:
◯木村勝好委員 この質問の最後のところで申し上げますけれども、今
市長お話しのように、やはりこの政策というのはこれから検討の過程で柔軟に現実的に変化していっていいんだろうというふうに思います。なぜならば、この市長の公約をよく拝見すると創設を目指しますと書いてあるんです。創設しますとは書いていないんです。目指しますということとしますとではえらい違いがありますから。目指していく中でいろいろな選択肢があっていいわけですから。柔軟性があっていいわけですから。
ただ、私はやはり3番目の政策として掲げた以上、どこに行ってしまったかわからなくなってしまったというのはやはりまずいと思うので、持続可能な政策として今ほどお話があるようにさまざまな変化、柔軟性を持った上で、しかし、何らかの形のものは実現していくというふうなお取り組みが必要ではないかと思いますが、改めて1点お伺いしたいと思います。
30: ◯市長 応援ともとれる御質問でございました。意を強くいたしながら答弁をさせていただきたく思います。
仙台版給付型奨学金の目指すところというのは、今の議論ございました、いろいろな御苦労をされている若者を支援したいという思いと、また、若者を地元の企業に入っていただいて
地元定着を促すという、そして、地域を支える
中小企業の
人材確保につなげて、仙台の活性化につなげていきたいという、そういう思いもあるわけでございまして、このような目的を踏まえつつ、国における高等教育の無償化の動きですとか、これらも十分に注視しながら、仙台市にとって真に効果の高い政策、手法というものがどこにあるのか検討を深める必要があるというふうに思っております。
今後とも、せっかく仙台にお集まりになっていただいている
皆さんたち、あるいはまた若者を、学都と言われるこのブランドを高めていくためにも、そのことがまちの活力創出につながるような、そのような取り組みにつながるように、この制度も考えてまいりたいというふうに思います。
31:
◯木村勝好委員 代表質疑以来ようやく何か議論がかみ合ったような思いがいたしまして、応援ともとれるというか、
代表質疑のときからそういうつもりでちゃんと私は質問しているんですから、ようやく御理解をいただいたのかなと思いますけれども、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
次に、
バーチャルリアリティーによる
歴史的風景の再現についてお尋ねをします。
済みません、委員長、ここで資料の配付をお願いを申し上げたいんですけれども。
32:
◯委員長 それでは、事務局に資料を配付いたさせます。
〔資料配付〕
33:
◯委員長 配付漏れはございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
34:
◯委員長 それでは、お願いいたします。
35:
◯木村勝好委員 今配付した資料は後から出てきますから。まず最初に、この政策の対象となる歴史的な風景というのは、その場所についての歴史的な絵画あるいは写真が残っている、そういう物とか場所ということになるんでしょうか。
36:
◯観光課長 バーチャルリアリティー、いわゆるVRで再現する
歴史的風景につきましては、絵図、写真を初めとする
歴史的資料をもとにして当時の姿を推測できる場所を中心に選定する方針でございます。
37:
◯木村勝好委員 当然ですよね。
歴史的風景と言う以上、絵図もない、写真もない、どうなっていたかわからないけれども多分こうだっただろうという想像だけでVRというわけにはいかない、むしろそういうものは避けるべきだろうと。根拠のないただの想像でCGでつくってしまいました。これはなしだろうと思うけれども、どうですか。
38:
◯観光課長 歴史的風景の再現に当たりましては、参考とした資料を明示するなど時代考証を重視してまいりたいと考えております。
39:
◯木村勝好委員 それで、その場合に例えばどこそこに行って再現できるようにする、再現してあるという場合は、絵図とか写真だけじゃなくて、それをもとにしたいわゆるCGなんかもつくって、その辺が全部上手に見られるようにする。つまりCGなんかも活用するということになりますか。
40:
◯観光課長 VRによる再現に当たりましては、より具体的なイメージを持っていただくため、絵図、写真及びコンピューターグラフィックス、いわゆるCGを活用することを想定しております。
41:
◯木村勝好委員 その場合のCGをつくったりするときには、例えば
文化財課であるとか、あるいは博物館であるとか、そういうところのいわゆる監修をいただいたほうがいいかと思うんですけれども、その辺はどうお考えですか。
42:
◯観光課長 CGの制作に当たりましては、時代考証のため
文化財課、博物館等の関係部署と協議をしっかりしてまいりたいと考えております。
43:
◯木村勝好委員 そうすると、そういうものを踏まえて当面具体的に再現することになる風景というのは、つまりその条件が残っているというのはどことどこということになりますか。
44:
◯観光課長 VRで再現する風景といたしましては、大手門や芭蕉の辻、仙台城から見おろした幕末、明治期の城下町、これに加えまして奈良時代の
陸奥国分寺などを想定しておりまして、今後
関係部署等との協議を経て決定してまいりたいと考えております。
45:
◯木村勝好委員 芭蕉の辻、大手門、それから仙台城から見おろした風景。あの有名な絵がありますよね。明治の初めにつくった。これ多分城下町を記録したいという強い意思を持ってつくられたのかなというふうに思いますけれども、それと
陸奥国分寺。今私が聞いてきたことの条件に合うのは、そんなに実はたくさんないんですよね。意外に残っていなくて、つくりたくともつくれない。
ところで、この政策のために平成30年度で予定している予算額というのはどのぐらいになっているんですか。
46:
◯観光課長 平成30年度予算案といたしましては、VRの活用や周知促進のための費用を含めまして3300万円余を計上しております。
47:
◯木村勝好委員 私は昨年の本委員会において
仙台城大手門跡にしかるべき大きさとちゃんとした形のかつての大手門の写真を掲示をすべきではないかと御提案をしました。この提案はその後どうなったんでしょうか。
それから、それ以前には
藩政時代の南と北にあった仙台の町奉行所の跡にここに奉行所がありましたよという説明板を設置してはどうですかという御提案も申し上げました。
それから、
陸奥国分寺の話がありましたけれども、
陸奥国分寺の
ガイダンス施設に、あの
ガイダンス施設というのは隣にある天平回廊とえらく違って、何か遠くから見ると山小屋のようにしか見えないんですけれども、せめて天平のイメージが出せるような何かデザインを追加したらどうですかと、何点か提案をさせていただきましたけれども、これらはその後どうなったんでしょうか。
文化財課長さん、お見えでしょうか。
48:
◯文化財課長 仙台城大手門跡と
奉行所跡への説明板の設置、また、
史跡陸奥国分寺尼寺跡ガイダンス施設へのシールによる装飾については、今月中に工事を完了する予定でおります。
49:
◯木村勝好委員 ちゃんと対応していただいてありがとうございます。
ところで、これらに要する予算額というのはそれぞれどの程度になりますか。
50:
◯文化財課長 仙台城大手門跡の説明板が約105万円、
奉行所跡の説明板は市内2カ所で約20万円、
史跡陸奥国分寺尼寺跡ガイダンス施設へのシールによる装飾については約60万円でございます。
51:
◯木村勝好委員 みんな合わせても200万円にもならない。VRもいいんですけれども、私なんか縄文人でデジタルよりアナログという人なものですから。こっちのほうがはるかに安いんですよね。だから、
バーチャルもいいんですが、こういうものも大事にしていく必要があるんではないかなというふうに思っています。
ところで、きょう資料としてお配りをいただいたこれについてなんですが、昨年の
決算等審査特別委員会で
文化財課がまとめた
藩政時代の建造物、特に文化財としての指定ないしは登録をされているもののリスト、これをまさに
文化財課の労作でおつくりをいただいたんですが、今皆さんのお手元にお配りをしてございますけれども、これをぜひ観光用の
パンフレットとか、あるいは
ホームページにアップして、本市の観光資源として最大限活用していくべきではないかというふうに御提案を申し上げました。これはその後どうなったんでしょうか。
このお配りをいただいた資料を見ていただくとおわかりのように、仙台には
藩政時代をしのばせるようなものが非常に少ない。少ないと言うんだけれども、実はリストアップするとこんなにたくさんあるんです。結構たくさんあるんです。
大崎八幡宮、
陸奥国分寺、東照宮、この辺は
皆さん御存じでしょうけれども、知事公館の正門とか、あるいは岩切にある、岩切で農家で倉庫になっているんですけれども、仙台城の板倉とか、あるいは養賢堂の正門は泰心院の山門という形で現に存在をしている。こういうたくさんいろいろなものがあるんですけれども、これは
バーチャルじゃなくて現実で、しかも200年も300年もの歴史を経てきた実際に
藩政時代からあったものなんですけれども、これらの活用をやはり最大限にすべきだと思いますけれども、取り組みはどうなったんでしょうか。
52:
◯観光課長 ただいまお話のありました歴史的な建造物につきましては、例えば既存のマップの増刷に当たりまして施設名のみではございますが追加掲載するなど、対応可能なところから活用に努めておりますが、今後
文化財課が作成中で今回実際に公開するに当たりまして件名だけではなくて写真であるとか説明文であるとか、そういったものもしっかり提供していく必要があると思っておりまして、そういったものを
文化財課が作成しておりますので、その情報がまとまり次第、
観光情報サイトである
せんだい旅日和であったり、紙媒体の発行などを行ってまいりたいと考えております。
53:
◯木村勝好委員 市長、最後にお尋ねしますけれども、やはりこのリストというのはすごく大事だと思うんです。これやはり生かさない手はないんで、仙台にないようでちゃんとありますから、こういうもの。ですから、これぜひ
ホームページにアップしたり、それから
パンフレットにするだけじゃなくて、もっと積極的にいろいろな意味で。
私は大事なのは観光客に対しても大事だと思うんだけれども、実は
仙台市民に対してすごく大事だと思うんです。
仙台市民が余り認識していないんです。だから、どこに行ったらいいかわからないとか、何もないんですよねと。ちゃんとありますから。その辺について今後の活用についての市長の御所見をちょっと伺って終わりたいと思います。
54: ◯市長 改めまして、前にも出していただきましたけれども、この
指定登録文化財等建造物の一覧を見させていただきまして、改めてまたいろいろなことを考えさせていただきました。
本市の観光振興を考える上で歴史文化というものは大きな役割を担うものでありまして、木村委員御指摘のとおり既存の建造物などを観光資源として一層活用するということはとても重要だというふうに思っています。一方で、戦災などによって現存する建造物等が少ないということも、これまたやはり事実であります。
まずは既存の建造物や遺構をしっかりと御紹介していくこととともに、失われたものにつきましてはVRなどを活用して再現するなどいたしまして、観光客や市民の皆様方により実感していただきたいというふうに考えております。今後とも仙台の歴史の深い魅力を観光資源として効果的に活用しながら、交流人口の拡大に努めてまいります。
55:
◯委員長 自由民主党から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔野田譲委員、岡部恒司委員、質疑席に着席〕
56:
◯委員長 発言を願います。
57: ◯野田譲委員 昨日から同僚議員からインバウンドの話がそれぞれありました。インバウンド、アウトバウンドと。そして、パスポートを持っていない方、数人手が挙がりましたけれども、持っていても期限が切れている人もいるんではないかなと思うんですけれども、そういう方はいらっしゃいますか。やはりいるんですね。
きのう、やはり同僚と会合を持ってこういう話題になりました。福岡ではまさに7割の職員が職場のテーブルにパスポートを置いているんだそうです。週末、もうまさに早い船で釜山のほうに1泊2日だったりして行くんだそうでありましたけれども、やはりそれぐらいアウトバウンド。来てももらいたいけれども、みずからも足を運ぶ。そして、おもてなしの雰囲気を感じてきたり、また、あちらで女性で言えばブランド品を買い物に行ったり、そういうこともあるでしょう。
そういうやりとりがある中で、仙台市もやはり海外から来てもらう人、非常にありがたい、大事であります。しかし、行くことも大事であって、行った限りはさまざまこの取り組み姿勢。やはり職員の方にはやはり少しでも海外を見ることは非常にもう大事な時代であって、私ももう30年近くなりますでしょうか。初めて行ったときはもう1ドル350円ぐらいですか。そういう時代に初めて行きましたけれども、ああ、海外というのはこういうものかと。隣の韓国でしたけれども。
そういう中で、まさに数年たって、やはり2年前に台南、地震のお見舞いで障害者の団体の方も同行させていただきましたけれども、ことしも5月に同じようにお邪魔をしたいと思います。
そういう中で、昨日同僚議員がバンコクの旅行博に行って、ASEAN諸国と競争する以前に日本国内のそれぞれインバウンド引っ張り合いの中にこの東北、仙台はどうしていくのかという、こういう質問。そして、仙台市として政策としても選択をして集中すべきことというのは何なのかと、そういう質問があり、伊藤副市長、タイにそのとき突っ込んでいったのは札幌市とこの仙台市。どこの都市も、東北各県市ともそこを
ターゲットにしていると。
その後に今これから力を入れるべきというところでございますか、というこの言葉に非常に私は違和感を覚えて、最後に北海道や九州ではないというものを何らか探せばあるはずですのでという、この答弁がやはりこの8年間専門でいた副市長がこういう答弁をなさるのかと。今これからと。
やはり、仙台がすばらしい、北海道や九州にないものももちろんあるはずでありまして、やはりそういう部分は今からではなくて、今まできちんと探し当てて、それを発信してきていただきたかったなというのがきのうの答弁でちょっと残念な思いでありましたので、その辺はぜひ担当部局の皆さんにおいてはやはりスタートをして、やはり集中して、どの期間に成果を上げるかと。こういうものが非常に私は大事だと思うんですけれども、そういうところをぜひ同じ繰り返しがないように進めていただきたいなと思います。
それでは、私は観光費、観光交流部の予算からちょっとお聞きをさせていただきますけれども、初めての郡市長の予算編成、前年度よりも1億2000万円多く観光に対して予算配分をしておりますけれども、市長のやはりこの観光に対する思い、どれぐらいあるか、まずお聞きをさせていただければと思います。
58: ◯市長 外国人の皆様方が近年日本を訪れる方が急増している中にあって、東北ではまだそこまで追いついていないという残念な状況にございます。海外からの訪日外国人をふやしていくということも大切ですし、また、日本国内からも多くの
皆さんたちに被災地であるこの東北地方、仙台にも訪れていただいて、仙台のよさを知っていただき、そしてまた、被災からの復興についてもいろいろ学んでいただきたいという思いもございます。
そういう意味におきまして、大変重要な政策であるというふうに認識をしているところでございます。
59: ◯野田譲委員 まさにこれから非常に重要な政策だという部分は共通するところでありますけれども、文化観光局にお伺いしますけれども、文化観光局で年間に仙台でのイベント、どのように取り組んでいるのか、そして集客数、その辺一つのイベントに対してどれぐらい仙台に来ていただいているのか、その辺ちょっとお聞かせいただけますか。
60:
◯観光課長 文化観光局といたしまして、例えば仙台七夕まつりであるとか仙台青葉まつり、光のページェントなど、市内で行われておりますさまざまなお祭りやイベントにつきまして、こちらを本市の重要な観光資源としてしっかり情報発信に努めるとともに、その円滑な運営のサポートを行いまして、広く交流人口の拡大につながりますように実施主体の皆様と力を合わせて取り組んでおります。
集客につきましては、主なものといたしまして、仙台青葉まつりが昨年過去最高を記録いたしまして97万1000人の入り込み、仙台七夕まつりが178万6000人、仙台光のページェント、こちらは未確定の数字でありますけれども、281万人となっております。
61: ◯野田譲委員 今のまさに仙台市御当局が取り組んでいる事業。それ以外で、まずは仙台市でいえば1月初売り。もうこの初売り、人数は未集計ということで資料はいただいているんですけれども、あとは
大崎八幡宮のどんと祭、これもまさに11万3000人とか、非常に多く集まります。
そして、2月、3月、4月は一切仙台市内で大きい行事はないようでありますけれども、今お話がありました青葉まつり、そしてスポーツ振興課でやっています仙台国際ハーフマラソン大会、これが5月にあります。これも5万1000人ぐらい仙台のほうに来ていただきます。あとは、3年ごとに仙台国際音楽コンクール、こちらのほうも開催をしております。
6月にはとっておきの音楽祭、これは障害企画課のほうで取り組んで、結構これ26万人このときには来ていただきます。
仙台七夕の花火まつりと仙台七夕まつり、これはまさに先ほど人数を言っていただいたとおり、8月です。
9月には定禅寺ストリートジャズフェスティバル、仙台クラシックフェスティバル、仙台オクトーバーフェスト。
それで、10月にはみちのくYOSAKOIまつり、そして、全日本の大学女子駅伝対校選手権大会。そして、ガス展というものもあります。
11月、全日本実業団対抗女子駅伝競走大会と。
そして、12月が最後、SENDAI光のページェントと。
これトータルしますと大体800万人ぐらい1年間で集客していただいて、そして、そこでやはりおもてなしをしていかなければいけないと思うんでありますけれども、先日もお話がありましたとおりさまざまなイベント、そしてまた、これから定禅寺通の公共空間の利活用ということで、これはやはり市長のこれからは肝いりでこの定禅寺通を活性化していく、そういう取り組みがなされていくんだと思いますけれども、平昌オリンピック、もうまさに羽生結弦選手。私も譲でございますが、こんなに違いがありますが、羽生結弦さん。まさに国民栄誉賞ということで、国民栄誉賞第1号、市長は誰だかおわかりですか。王選手なんです。私たちの憧れの世界の王選手。国籍も関係なく国民栄誉賞。1番目の方と羽生結弦選手が今度もらえれば、先日は将棋の羽生さんと囲碁の井山さん、ここが井山さんで26番目なんだそうです。ですから、羽生結弦選手は27番目。もちろん宮城県でも初めて、仙台でも初めて、世界の王選手と肩を並べるぐらいになったわけですけれども、先日お話がありまして、国際センターのあちらのほうには荒川さんと羽生結弦さんのものがありますけれども、私はやはり多くの市民の方とやはりインバウンドであったり、やはり世界のオリンピック選手、金メダルをとった方の銅像であったりモニュメント、これは今度はまさに市内、定禅寺通がこれだけこれから力を入れていくというお話でありますから、ぜひ定禅寺通のやはり人が一番集まる、そういうところにぜひ建てていただきたいというのが私の要望でございまして、ぜひ市長、少しは頭の片隅にそういうところも入れておいていただきたいなという思いなんです。
それぐらいやはりすごい偉業をなし遂げたというのが羽生結弦選手だと思っておりますので、ぜひその辺を取り組んでいただき、もっともっと多くの人に仙台に来ていただくようにお願いをしたいなと思います。
その中で、おもてなしをするツールといいますか、仙台市ではるーぷる仙台、るーぷるバスを走らせておりますけれども、これは平成11年スタートしてもう20年近くになりますけれども、以前質問したときにはまさにおもてなしのるーぷるバスが夏場でも冷房が壊れていて、それを直しをしないで走らせていたことがございまして、御指摘をして、多分改善されたと思いますけれども、車両が何台あって、そういうまさにおもてなしをきちんとできる車両なのか、それともまだ整備がなされていないのか、その辺ちょっとお聞かせください。
62:
◯観光課長 現在車両につきましては7台プラス予備車1台、計8台ございまして、順次車両の更新を進めております。平成30年度、来年度に更新が終われば一通りエアコンも完備された状態になるものでございます。
63: ◯野田譲委員 もう一通り来年度これでなるということ。これはやはり非常に私は大事だと思うんです。やはり観光に来てもらって、仙台市でやはり観光客にまず初めに見てほしいなという、こういう狙いとか、そういうところはまず観光課でありますか。
64:
◯観光課長 こちらるーぷる仙台につきましては、もともと今個人や小グループでの旅行者を
ターゲットとして運行を始めておりますけれども、レトロ調のデザインということでございまして車両自体も観光資源であり、子供たちにも非常に人気があるということ、あとは市中心部の主要なスポットを商店街も含めて効率的に回遊できるものとなっておりますので、非常に仙台の観光にとっては非常に重要なもので、るーぷる自体も重要であると考えております。
65: ◯野田譲委員 文化観光局長、何回か乗ったことありますか。
66: ◯文化観光局長 乗ったことがございます。
67: ◯野田譲委員 乗ってみて、今のルートであったり、人員であったり、どういうところに観光客の方が多くおりたのか。そういう部分を確認されましたか。
114: ◯岡部恒司委員 姉妹都市も本当に決まったところだけで細々とそこだけでずっとつき合ってきている。でも、関係ある自治体には我々3.11のときには大変お世話になった。すごくお世話になった。姉妹都市以外の関係する親しいところにすごくお世話になった。何かあったときに助けてもらうためにそれを広げろ、深めろと言っているんじゃないんだけれども、やはり広げていかなければ。
例えばお話に出ていた宇和島市なんていうのは、我々被災してすぐにでも助けろと。ただ、まず物資からだと。物資を送ろうと思ったけれども高速道路もとまっていて車も手配できないと。たまたま四国に北に東に行く長距離トラックさんがいらっしゃって、市長みずからぜひ行ってくれないかと頼んだら、「いいですよ、行きましょう。何日かかっても行きますから」なんて言ってくれたそうだ。
そのときの当時の石橋市長、当時の議長が野田議長だったと思うんだけれども、当時の石橋市長が本家を助けろと、伊達の本家仙台を助ける、この合い言葉でいろいろやっていただいた。細かいことまで言わないけれども。こういったところもあるんです。
それから、その伊達つながりで最近おつき合いをさせていただくのが北海道の当別町。白老町もあって、伊達市もあって、札幌市の東側なんだろうか、当別町。ここにも岩出山伊達があちらに行って入植して今のまちがあるというところ。あちらもいわゆる伊達の地です。そこともおつき合いをさせていただいて、御縁があってお話しさせていただきましたら、あちらでもすずめ踊りを取り入れて町おこしをしたいんだと。でも、なかなかうまくいかないんだと。
ぜひ参考になることはないだろうかということがあって、天野次長と一緒にすずめの伊達の舞を連れてやってくれた。あのときも子供たちが1カ月も前から録画を見て練習した。あれそこそこだったですよね、子供たち。一生懸命歓迎していただいて、それで、またぜひ今度、時間が押してしまったものだから伊達の舞の方々に指導はしてもらえなかったんだけれども、ぜひまたお越しいただけないだろうかと。伊達の舞の方々に御指導いただけないかと要望もありまして、そして何とか、ことしは無理だけれども来年には北海道連合チーム、いわゆる白老、伊達、当別で連合チームで青葉まつりに参加したいんだと、こういう目標があるんだそうです。これもうれしいことじゃないでしょうか。こういったものをどんどん広げていけば、いろいろなことが起きると思うんです。
あのときどうでしたか。当別町に初めて行ったんだけれども、天野次長、体験してなかなか子供たちも頑張っていたでしょう。どうだろう。
115: ◯文化観光局次長 当別町は岩出山の方々が入植された土地ということで、伊達の岩出山の殿様の居室などが現存しておりまして、それを見せていただいたり、また、先ほど委員が御紹介ありました踊りのチームの方々が総勢多分200人ぐらい集まっていたんじゃないかなと思いまして、それが我々のバスをおりるところに整列されてお出迎えされていましたので、たしか当別町は1万5000人ぐらいの人口だったと思うんですけれども、仙台に置きかえると1万人以上の方々にお出迎えされているんだなというふうに考えたことを覚えております。
116: ◯岡部恒司委員 そうなんです。やはり、関係する友好都市というんだろうか、それをどんどん広げていかなければならないと思うんです。
それから、ちょっと順番を間違えましたけれども、もう50年つき合っている徳島市もことし49年目。あちらもいろいろ市長がかわってすったもんだしているようですけれども、これを幸いとして来年50周年です。そこで何かいい企画をやったらいいんじゃないのと。青葉まつりとすずめととか。前もやったことをあると思うんですけれども。そういったことも要望されているんだから、そこら辺も、これ去年から言っていますよね、次長。何か考えありますか。
117: ◯文化観光局次長 まだ考えはまとまっておりませんが、徳島の阿波踊りと仙台のすずめ踊りが今は相互に交互に行き来しているだけだったんですけれども、何か50周年を記念に大きなことをやれればなというふうに徳島市とも検討しているところでございます。
118: ◯岡部恒司委員 姉妹都市、友好都市。それから、もう一つある。伊達のつながりの都市だってある。これは資料をお渡しするのを忘れましたけれども。県内も含めて30市ぐらいこれあるんです。昔、伊達サミットがあって、それからしばらく忘れられてしまったような感じがするんだけれども、いろいろとこういうふうにあるんです。これ東北は当たり前か。茨城にもあるし、新潟県にもあるし、近畿、滋賀県、京都と愛媛と。さっき宇和島とか。たくさんつながりがあるんです。
民間の営業マンにすれば東北というつながりもあるし、姉妹都市というつながりもあるし、伊達というつながりもあるし。こういったところをうまく協力し合っていけば。そういうきっかけがあるんだからもったいないですよねと、よく多分言われると思うんです。
そこら辺も伊達つながりもあるんだから、これも忘れないで定期的にやはり仲よくつき合っていくべきだと思うんです。これについていかがですか。
119: ◯文化観光局次長 宇和島に訪問したときだったと思うんですけれども、宇和島の牛鬼まつりというところに訪問したときのことだったと思うんですけれども、そのお祭りには岩出山というか、大崎市、それから当別町の方々も参加されていまして、仙台も伊達つながりということで関連する4市が集まっておりまして、本来であれば中心にいるのは仙台市であったはずなんですけれども、そういうふうに伊達つながりで、言葉を選ばないで言えば仙台ではないところで集まっているということを認識したところでございます。
120: ◯岡部恒司委員 せっかくなんだから、こういったところと親しく深くつき合って連携をとっていけばいいんです。
それから、一つ言うのを忘れた。熊本市、おととし被災したですよね。我々も3.11の際にすごくお世話になったもので、恩返しだということで金も物も送った。それから、人も派遣した。恐らくどこよりも早く仙台市の職員さんたち乗り込んでいったと思う。私も2回ほどお見舞いに行かせていただきました。大変たくさんの職員さんたちに頑張っていただきました。本当に感謝を申し上げたい。
その中でも天野次長は随分頑張ったようですね。あちらの当局側で、ホテルか旅館かわからないけれども、宿泊先用意しますかと言われたんでしょう。そのとき、あなたなんて言った。いや、結構ですと。私は階段で寝ますからと。ほかの方に回してくださいと。一生懸命あなたは階段でリュック抱えて寝ながら踏ん張ったと。くれぐれも天野さんによろしくということをあちらの当局に言われておりまして。
これはちょっと報告しておきますけれども、こういったいろいろなことで、貸し借りじゃないけれども連携をとれるところが幾らでもあるんだから。これ我々仙台市はうまくそういうことをしていなかったのも大きな反省点であろうかと思います。いっぱいあるんだから。そういう方々の協力をいただければ何でもできるんじゃないだろうか。困ったときにお互い助け合えるんじゃないのか。そういったものがあるのに全然仙台市はやってこなかった。結果、こうやって東北で半分嫌われているというようなところもあるのかなと思うんで、これは大きく反省していかなければならないと思うんです。
ぜひいろいろなことを連携をとる前に、ここからやはり変えていかないと、払拭していかないと。いつもいつも空振り、三振ばかりではだめですよ。たまにホームラン打ちたいでしょう。それぜひ気をつけてください。
私が言っているのは、もうお客さんにどんどんごちそうしろとか、へこへこしろとか、そういうことを言っているんじゃないです。ちょっとした配慮がなかった、その積み重ねで今の仙台があると言ってもおかしくないのかなと思っております。
最後に藤本副市長にお伺いします。市長も仙台人ですから置いておいて、伊藤副市長さんも東北人ですから置いておいて、幸か不幸かほかの地方からこちらにいらして、もうその3倍ぐらいこちらにおる。結婚もなされて、なぜか名字が変わってしまって、もう今はすっかり仙台人。でも、私どもはここしか知らないんです。ほかの地方の比較をしようがないんです。行ったことはあるけれども、そんなことはないと。
だから、藤本副市長とかよく感じていると思うんです。せっかくこの仙台があるんだから、いろいろなつながりがあるんだから、もったいないじゃないと恐らく感じていると思うんです。そして、なるべく立場の仙台がならなかった、いわゆるいつまでも東北のリーダー、牽引役の準備運動じゃなくて、本当に早くならないと、かえってこの仙台は浮いてしまいますよ。孤立してしまいますよ。そういう危機感はあると思う。持たなければならないと思うんです。
そういった意味で、今後関係する自治体との交流をどういうふうにやっていくか、そろそろ具体にスケジュールだって立ててやっていく時期に来ていると思うんですけれども、そこら辺を含めて藤本副市長のお考えを伺いたいと思います。
121: ◯藤本副市長 都市間交流につきまして、さまざまな御提言も含めていただきました。例えば姉妹都市との関係で申し上げますと、白老町に伺いましたときには白老町の歴史博物館に仙台藩が幕末に防備に当たったときの三好監物さんの話であるとか、そういうものを見ますと、むしろ姉妹都市のほうの皆さんのほうが一生懸命仙台のことを小学生から勉強もされているということに接しまして、改めてみずからに対してどうあるべきかなどを感じたりもしました。
また、徳島市の阿波踊りの8月11日のオープニングでは、開会式に続いて、冒頭はもちろん阿波踊りが先陣を切ってスタートされますが、2番目が約50名で行きますすずめ踊りが2番目ということで、徳島からも仙台というものに対して非常に大きな位置づけの中で見ていただいていると。こういうふうにして改めて仙台の位置づけなどについて考えを新たにしたということもございます。
そういうことからしますと、むしろ私らのほうがよその都市を伺うことによりまして勉強をさせていただいているという気持ちがやはり必要かなと。その際には都市規模ということではなくて、やはり勉強させていただくという気持ちの上に交流が続けられるべきかなというふうに本当に強く思っておるところでございます。
本当にお互いが、ウインウインとは言いますけれども、やはりそれぞれ歴史も違うというまちの交流でありますから、そういう中でただいま岡部委員のさまざまなこの2年間の経験の中での都市の交流についてお伺いをしまして、かくあるべしというふうにも思わせていただきましたので、今後そういう中で都市間交流について当たってまいりたいというふうに思っております。
122: ◯岡部恒司委員 最後の最後に、何回も申し上げます東北の本当のリーダーに早くなるべしと。それから、姉妹都市の方々とも深くつき合って広げていきましょう。そして、伊達のつながりの方々も深くつき合っていきましょう。そして、その方々をバックにいずれは全国に、そしていずれは世界に出るくらいのつもりで仙台は頑張らないとなかなか生き残れないと思います。そういうつもりでぜひ頑張っていただきます。
123:
◯委員長 この際、暫時休憩いたします。
休憩 午後2時50分
再開 午後3時15分
124:
◯委員長 再開いたします。
公明党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔佐藤幸雄委員、佐々木真由美委員、鈴木広康委員、質疑席に着席〕
125:
◯委員長 発言を願います。
126: ◯佐藤幸雄委員 委員長、どうぞよろしくお願いいたします。
私からは第6款経済費第1項商工費第4目観光費中、観光振興7億8000万円余について伺ってまいります。
初めに、この事業の主な項目を予算額とともにお示しください。
127:
◯観光課長 平成30年度の観光振興における主な事業といたしましては、
ターゲット戦略に基づく誘客促進に1700万円余、VRによる
歴史的風景の再現に3300万円余、外国人視点による滞在コンテンツ発掘に1500万円となっているところでございます。
128: ◯佐藤幸雄委員 お示しをいただきました。
昨年の
決算等審査特別委員会で私の質問に際して、御当局より経済成長デザインにおいて平成29年度までに観光客入り込み数を2300万人とすることと、また、外国人宿泊者数を過去最高値を更新することといった、交流人口拡大に係る目標を設定し、施策に取り組んできた結果、これについては一定程度達成の見込みであるという御答弁がございました。現在の状況をお示しください。
129:
◯観光課長 平成29年における観光客入り込み数及び外国人宿泊者数につきましては、いずれもことし5月の公表に向けまして集計作業中でございますが、観光客入り込み数につきましては仙台七夕まつりなど前年から減少したものも見られるところでございまして、一方で、外国人宿泊者数は国の統計調査の速報値による傾向を踏まえますと、これまで順調な伸びを見せてきているところでございます。
130: ◯佐藤幸雄委員 順調に進捗しているということでございました。
ただいまお示しいただいた目標が達成した場合、本市としてどれだけの経済効果、いわゆる観光消費額、いわゆる一次波及額があるのでしょうか、お伺いをいたします。
131:
◯観光課長 観光消費額につきましては、相当粗い計算ではございますが、一つの方法といたしまして宮城県が公表しております県全体の平成28年の観光消費額を単純に観光客入り込み数等で割り落とし計算いたしますと、2000億円程度になると考えております。
132: ◯佐藤幸雄委員 今お示しをいただきました宮城県の観光統計概要の平成28年度の県内の観光消費額の内容をお示しをいただきました。
私も同じ資料をいただきまして、宮城県全体の入り込み数は6083万人という記載の中で、宮城県としては4532億円という一次波及効果という記載がございました。今お示しいただいた金額でございますけれども、中身的には宮城県全体の45%の数字であったというふうに計算させていただきました。ということは、多分仙台市が一番中心でございますので、仙台が半分以下という数値であればそんなに大きくぶれた数字ではないことをお示しいただいたのかなということを実感をさせていただきました。
そして、もう1点、今回お示しをいただいたこの一次波及効果の本市の概算でございますけれども、これは本市の税収の見込みにかえてみたらどれぐらいの数値になるのか。一定の条件を置いていただいても構いませんので、もし資料があればお示しください。
133:
◯観光課長 先ほどお答えいたしました観光消費額の数字につきましては相当粗いものでございまして、税収の見込みを具体的にお示しすることは困難でございますが、交流人口や宿泊者数の増加により市内での消費額が増加すること及びその波及効果によりまして、本市の税収にも貢献するものと考えているところでございます。
134: ◯佐藤幸雄委員 なかなか示すのは難しいと。多分御当局では積み上げた形の中で数値というものは出すものなので、なかなかそういったところを出すのが難しいというお話があったんで、私がさまざま施策を進めている鎌倉市の平成25年度の経済調査というものがございまして、こちらのほうの資料を見ながら、実はこの資料の中には税収のところまで数値化をしてお示しをしているデータの内容がございました。
これは先ほどお示しいただいた中で割り返しをさせていただきながら、大体こういうものだろうなというものを計算をさせていただいたところでございます。多分御当局でも出そうと思えばできると思いますけれども、お忙しいという話なのでこちらで出させていただくところでございますけれども、この鎌倉市でやっている草創塾の研究結果の報告書の試算によると、これは経済効果、いわゆる経済効果に二つあるという話がありまして、一つはいわゆる企業がその中で潤って利益を出して税を払うというパターンと、もう一つはその経済効果があって雇用がふえて、その方がいただく給料で市税を払うという、この二つのパターンがあるようでございます。
今回は二つあるんですけれども、この雇用の部分のデータとしてお出しをするという形でひとつ計算させていただいたのですけれども、これは入り込み数が今2300万人という形の達成をした場合、観光客が86万人がふえるわけでございます。この中身を計算をしていくと、いろいろな指数があるんですけれども、平成28年は先ほどお示しいただいた観光消費額というものが2041億円でございます。これに雇用指数というものを0.255掛けるんですけれども、そうすると雇用者の所得の増額が出てきて、それに市税の4.5%を掛けると大体23.4億円増収になるという、この計算の中で平成29年度決算も2300万人になったという仮定をすると、同じ計算をしていくと24.3億円という形の金額が試算できました。
そうすると、平成29年度が24.3億円、平成28年度が23.4億円なので、差し引くと大体9000万円が要するに税収という形の中で入ってくるのかなというような私なりの試算をさせていただきました。
これは具体に数値化をしてお示ししなければ、今後本市の企業及びまた本市の皆様の御理解が得られないと私は考えております。ぜひ数値化をして広く市民の皆様にお示しをいただきたいというふうに思っているところでございます。
御当局も同じお考えだと思いますけれども、そもそも一般企業も数値化されない事業というのは予算がつかないわけでございます。私も民間企業が長かったんですけれども、ある程度の資格、要は管理職になると会社の幹部に、社長であったり、あとは事業部長であったりとか、新しい事業を提案しなさいと必ず言われるんです。そのときに実現可能な説得力のある事業であればそれが採用されて、それが新しい事業として出発をしていくわけでございます。
いわゆる民間企業、御当局もそうかと思いますけれども、今までやっていた既存の事業では必ず落ちていくよと、必ず衰退をしていく。そのためには新しい事業を次々生み出さなければいけないという考え方でこういった形のことをやっているわけでございます。同じ認識ということで一応確認のためにお話をさせていただきました。
また、御当局から示された先ほどの経済効果のお話でございますけれども、実際にはこの効果を見込めるのは多分5年から10年ぐらいかかるんだろうと推察されますけれども、目標設定の見込み数値を実際にするにはこのたびの提示されたこの予算でできるというふうに考えてよろしいんでしょうか、お伺いをいたします。
135:
◯観光課長 観光振興に係る各事業をしっかりと展開いたしまして、交流人口や宿泊者数の増加が市内での観光消費額の増加やさらなる波及効果につながるよう、今般計上しております予算を着実に執行してまいりたいと考えております。
136: ◯佐藤幸雄委員 この今お示しさまざまいただきましたけれども、本市の財政はこれから平成33年度まで812億円の収支差が出る見通しであると伺っております。市長は
予算等審査特別委員会での私の財政調整基金費の御答弁で、歳入歳出両面での取り組みを行いながら財政の健全化を確保していくとの御答弁をいただきましたけれども、本市が税収アップをお考えであれば集中と選択と今定例会での御発言もありましたので、本事業に私は増額をすべきと考えますけれども、市長の御所見を伺います。
また、この事業は首長が本市の顔でありますから、前面に立って推進をすべきと考えますが、あわせてお伺いをいたします。
137: ◯市長
少子高齢化、人口減少という社会を迎える中で、本市が今後とも持続的な成長を遂げていくためには観光振興による交流人口の拡大というものは重要な施策の一つであるというふうに認識をしております。この取り組みを効果的に進めることによって税源の涵養にもつながるというふうに認識をしているところであります。
今後ともさまざまな市政課題との兼ね合いの中で、優先順位を十分に考慮しつつ、観光施策に必要な予算の配分にも十分に意を用いますとともに、事業推進等につきまして力を尽くしてまいりたいというふうに思います。
138: ◯佐藤幸雄委員 全力でやっていただけるというふうに受けとめさせていただきました。
このインバウンド策でございますけれども、実際に進めていくと課題も発生をしております。まず一つは、外国人観光客がふえることで懸念事項の御相談をいただいた内容でございますが、それはごみ処理についてのマナーであります。観光バス等で旅館に着いた際、持ち込まれたごみを旅館の部屋の中で大量に捨てられているということでございます。しかも分別されていないということでございます。
本市としては分別してくださいと事業者のほうにお願いをしているわけでございますけれども、なかなかそこまで実はしていただいていないということでございまして、こういった分別は職員の方がやっているという状況でございます。この分別をしていく中で、これ以上こういったことがふえたら非常に大変であるというお声でございます。
まず、このことが認識されているのかということが一つと、ぜひこれから外国人観光客がふえた場合の対応という部分で、例えば分別するマナーの周知、いわゆる
ホームページであったりとか看板を設置をしたりとか、そういうような形で検討すべきであると考えますが、御所見をお伺いいたします。
139: ◯誘客戦略推進課長 ただいま委員より御紹介のありました外国人観光客の方のごみの問題でございますけれども、これまでのところホテル、旅館等の方から私どものほうに直接の御相談等はいただいておらないところでございます。
今後、宿泊業の皆様などと意見交換の場を通じまして状況を把握させていただきまして、業界の皆様及び関係機関等と課題を共有いたしまして、本市として必要な対応を行ってまいりたいと考えております。
140: ◯佐藤幸雄委員 よろしくお願いをいたします。
もう1点ございました。これもマナーアップについてでありますけれども、これも外国人の方が旅館の部屋に入った際、キャリーバッグを畳の上にキャスターを走らせてしまって畳に傷がついたり、または虫がついたり、そういったことがあったようでございます。
まずはこういった事例は御当局で御承知なのかお伺いしたいということが1点と、もう一つは、このような場合、旅館側の対応でございますけれども、大変苦慮はしているのですけれども、本当は弁償していただきたいというのが本音です。本音は弁償してほしいんですけれども、しかし、現在はそこまで求めることができていないと。注意を促すぐらいで終わっております。せっかく本市に観光に来られたのでよい思い出を持ち帰ってもらいたいという配慮であるということを伺いました。
本市のインバウンド策に御協力いただいている民間の業者の皆様に対して、外国人観光客のマナーアップ等の周知について私は進めるべきと考えますけれども、再度御答弁をお願いいたします。
141: ◯誘客戦略推進課長 ただいま御指摘をいただきました外国人観光客の方のキャリーバッグの件につきましても、これまで事業者の方から私どもに直接の御相談は伺っておらないところでございます。
本市では宿泊事業者などの皆様を対象といたしまして応対、それから外国人の方ですので習慣の違いなどについてもございます。こういったことについて学ぶ外国人観光客受け入れセミナーを開催してございますので、こういった機会も活用しながら状況をお伺いいたしまして、本市として可能な支援があるかどうか検討してまいりたいと考えております。
142: ◯佐藤幸雄委員 よろしくお願いをいたします。
観光の先進都市、京都市では手ぶら観光、いわゆる混雑緩和策としてスーツケースなどを預かる民間事業者が行っているサービスのPRなどに観光施策の関連予算として2018年度から1000万円計上されておりました。本市でも既に予算化して進めていると伺いましたが、お取り組みの状況と効果、今後の課題についてお伺いをいたします。
143:
◯観光課長 本市におきましても民間の宅配事業者が仙台駅や空港等で荷物を預かり、利用者が観光を楽しんでいる間に宿泊先に届けておく手ぶらで観光便と称するサービスを実施しております。
本市といたしましては、事業者に対してサービスの広告宣伝に係る支援を行っておりまして、旅行会社のツアーに組み込まれるなど一定の効果があるところでございますが、利用者のさらなる増加に向け引き続きさまざまな形でPRに努めてまいりたいと考えております。
144: ◯佐藤幸雄委員 よろしくお願いをいたします。
昨年、我が党の県本部にて観光プロジェクトチームが立ち上がりまして、私もその一員として学識者、NPO法人、関係団体等の懇談や視察等に行かせていただいております。懇談の際には本市のインバウンドについて何か足りないことはないか、または今後進めてほしいことということをお伺いしながら今後提言をまとめる予定でもあります。
都市間の連携につきましても、函館市で視察をした際、函館市長からお伺いしたことがとても印象的でありました。それは青森県との連携で、函館空港の便をわざわざ青森空港へ変更させ、青函連携の強化を推進したことでありました。
このことに対して便数調整のために行ったのではという方もいましたけれども、私は少なくても都市間の人間関係が良好でなければわざわざ青森経由函館という周遊はあり得ないと感じました。いわゆる自治体同士が仲がいいことを感じ、実際に青森県に視察に行った際にも函館市との関係はすこぶるいいことを実感させていただきました。
青森県は弘前市、
青森市、八戸市、この三つの市の窓口が調整役が青森県という形で推進されておりました。南部、津軽の問題があるので間口は青森県という形の中で推進をされていたわけでございます。
私は、本市の役割については東北の唯一の政令指定都市として東北の活性化に資するお取り組みが必要と考えます。本市の近隣都市には塩竈市や松島町等、観光資源は多くございます。その観光資源を活用した取り組みも必要であると考えます。まずは近隣の自治体との交流をさらに深め、良好な関係をつくり、民間の力も活用して旅行会社も巻き込み進めていくべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
145: ◯東北連携推進担当課長 東北への誘客の取り組みにおいて、民間の力を活用した近隣自治体の観光資源を連携した取り組みは重要と認識しております。
例えば仙台・福島・山形三市観光・物産広域連携推進協議会では、旅行会社と連携し、中部、関西地区を始点とする南東北周遊商品を造成、販売したところ、連携旅行会社の平成29年度上期の宿泊者数が前年同期比で1.4倍に増加しております。
また、今月タイにおきまして松島町、福島市と連携し、旅行会社、航空会社と連携したプロモーションも実施しているところでございます。
平成30年度も近隣の自治体の観光資源を生かし、民間企業と連携した取り組みについて引き続き推進してまいります。
146: ◯佐藤幸雄委員 よろしくお願いをいたします。
インバウンド及び国内観光施策につきましては、目標を明確にした上で市民の皆様への見える化が非常に重要と考えます。本市の経済効果が市税収入額等で本市経済の大きな財源を見える化するのは重要かつ必須であると考えます。最後に御当局の今後のお取り組みと御決意を伺い、私の質問を終わります。
147: ◯文化観光局長 観光振興につきましては仙台市が単独でなし得るものではなく、他自治体や民間企業、観光関係団体等とも幅広く連携して取り組むことで、より効果が高まるものであると認識しておりまして、そのためには目標や取り組みの効果、課題等についても広く共有を図っていくことが重要と考えております。また、東北の中枢都市として、仙台のみならず東北全体の視点で進めていくことも本市に求められる部分であると認識しております。
本市の持続的発展に向け、御質問の経済効果や税収などの観点からも、観光振興が果たす役割は非常に大きいものと考えており、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
148: ◯佐々木真由美委員 私からは東北における観光復興の取り組み、中でもゲートウエーである本市の取り組みについて伺ってまいります。
国は平成28年3月11日に平成32年度までの5年間を復興創生期間における東日本大震災からの復興の基本方針を閣議決定いたしました。対外国を中心に根強い風評の影響が残り、インバウンド急増の効果を享受できておらず、教育旅行の回復もおくれているところでございます。
今後、広域観光周遊ルート形成を初めとするインバウンドの促進、復興を学ぶスタディーツアー等による地域の人が主役となった体験、交流、自然、歴史文化、食等の資源を生かし、関係省庁で連携して東北の観光復興の取り組みを一層推進しております。
東北6県の外国人旅行者数を2020年に150万泊とする目標実現に向けて、急増する訪日外国人旅行者に対する利便性、満足度の向上やリピート率を増加させるための受け入れの環境整備が急務となっております。
初めに、本市においてのこれまでの取り組み、どのようにされてきたのか、お伺いいたします。
149: ◯東北連携推進担当課長 本市では、これまで仙台フリーWi-Fiを市内の観光スポットや観光案内所等に整備するとともに、本年度からは外国人向けのフリーパスとして、外国人がお得に仙台エリア周辺を旅行することができるよう、仙台エリアパスを販売したほか、東北の17都市20カ所の観光案内所の連携による東北の観光案内所のネットワーク化事業により、東北全体における外国人観光客の受け入れ環境整備や周遊促進に向けた取り組みを進めております。
150: ◯佐々木真由美委員 本市として、新年度予算にて外国人視点による滞在コンテンツ発掘としてフォトコンテストやツールの作成、またインスタ映えの発信などを行うとしております。